はじめに

2026年4月施行のトラック適正化二法で、取引の説明責任が重くなった

国土交通省は、令和8年4月1日からの施行内容として、貨物利用運送事業者への書面交付義務、実運送体制管理簿の作成義務などを案内しています。

さらに、運送契約の書面交付では、附帯業務料や燃料サーチャージ等を含む役務内容・対価を明確にする流れが強まっています。

これからの運送会社は、
「どの取引が、どの条件で、どの原価になっているか」
を説明できることが重要になります。

これは金融機関対応でも同じです。

まず現状を整理する

最初に整理すべき数字は次のとおりです。

 ・現在の売上
 ・粗利益率
 ・営業利益
 ・借入残高
 ・月々の返済額
 ・手元資金
 ・今後の資金不足見込み

ここが曖昧だと、金融機関は判断できません。

次に原因を整理する

運送会社で資金繰りが苦しくなる原因は、多くの場合、次のようなものです。

 ・燃料費の上昇
 ・人件費の増加
 ・車両修繕費の増加
 ・傭車費の増加
 ・待機時間の長期化
 ・運賃改定の遅れ
 ・不採算荷主の継続

「燃料費が高いから苦しい」だけではなく、どの荷主、どの車両、どのコースに影響が出ているのかまで整理します。


改善計画には取引条件も入れる

2026年以降の改善計画には、次の項目も入れてください。

 ・荷主別の売上と粗利益
 ・燃料サーチャージの有無
 ・附帯作業料の有無
 ・待機料の有無
 ・実運送・傭車の割合
 ・外注費・傭車費の増加理由
 ・運賃改定の交渉状況

金融機関は、単に赤字か黒字かだけでなく、
「経営者が自社の採算を把握しているか」
を見ています。

対策は具体的に書く

原因が具体的になれば、対策も具体的になります。

 ・荷主Aには運賃改定を交渉する。
 ・車両Bは修繕継続か入替かを判断する。
 ・コースCは帰り荷確保を進める。
 ・待機時間が長い納品先は条件改善を相談する。

このように、何をするのかを明確にします。

効果を数字で示す

 金融機関が特に見たいのは、改善によってどのくらい効果が出るかです。  

 ・月10万円の改善
 ・月30万円の改善
 ・半年で粗利益率を1%改善

完璧な予測でなくても構いません。
大切なのは、経営者が数字で改善を考えていることです。

リスケは延命ではなく、改善の時間を作るもの

 リスケは、単に返済を止めることではありません。

返済を一時的に軽くしてもらう期間に、利益体質へ変えるための時間を確保するものです。

金融機関には、
「返済猶予期間中に粗利益改善を進め、返済再開の原資を作ります」
と説明することが大切です。

まとめ

資金が完全に詰まってからでは、選べる対策が限られます。

早い段階で相談すれば、融資、借換、返済条件変更、信用保証協会の制度活用、中小企業活性化協議会の活用なども検討しやすくなります。

また、中小企業診断士の松下卓蔵は、約1000社の運送会社の経営改善を支援してきました。
弊社は、認定経営革新等支援機関として、運送会社の粗利益改善、資金繰り改善、金融機関対応、リスケ・借換・保証協会対応、経営改善計画の作成を支援しています。

金融機関に相談する前に、何を準備すべきかわからない方はご相談ください。